大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和28(あ)4384 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人多田紀の上告趣意第一点について。

所論は、憲法三一条違反を主張するが、その実質は原審の認定が経験則に反する

という法令違反の主張に帰し、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(なお原審の

是認する第一審判決挙示の証拠によれば、判示事実を肯認するに十分であつて、な

んら経験則に違反するものとは認められない。所論はひつきよう証拠の取捨判断に

対する非難にすぎない)。

同第二点について。

所論は致傷の解釈について原審の判断に誤りがありとし判例違反を主張する。し

かし原審の確定する事実によれば、被害者に対し処女膜粘膜剥脱等の傷害を負わせ

たというのであるから、この程度をもつて所論引用の判例にいう傷害に入らないと

はいえない。のみならず当裁判所判例の趣旨からいつても、判示事実によつて本件

を強姦致傷と判断したことは相当であつてなんら誤りはない(昭和二四年(れ)第

七三一号同二五年三月一五日大法廷判決、集四巻三号三五五頁。昭和二三年(れ)

第一二六〇号同二四年七月二六日第三小法廷判決、各参照)。

同第三点は第一点について説示するとおりであり、第四点は、量刑不当の主張で

あつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

その他記録を調べても同四一一条を適用すべき事由は認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三〇年七月五日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 小 林 俊 三

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裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 本 村 善 太 郎

裁判官 垂 水 克 己

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